深海での水圧
深海で着用できる時計を製作する際に必要不可欠な条件は、時計内部からヘリウムガスを排出させることです。深海へ潜水する際、通常ダイバーはヘリウムガスで満たされた圧力室やダイビングステーションなどで過ごし、潜水する深度に合わせ徐々に高い圧力に体を慣らしていきます。その際、時計内部にも同様にヘリウム分子が侵入します。逆に海面に浮上する際も、ダイバーは一定期間減圧室に滞在し、通常の気圧まで体をまた慣らさなければなりません。この際に、時計内部に浸透した過剰なヘリウム分子も排出されなければヘリウムガスが膨張し、時計が破裂するおそれがあるのです。