出身国: アメリカ合衆国
タービン博士とリュイト博士は、孤立した貧困にあえぐヒマラヤとサブサハラアフリカにある発展途上国で失明した人々の視力回復に人生を捧げています。彼らは1994年にヒマラヤで適切な目の治療を行えるインフラを整備することをゴールに「ヒマラヤ白内障プロジェクト」(HCP)を立ち上げました。1994年に立ち上がったこのプログラムを通し、ネパール、中国、ブータン、インド、パキスタンで年間1万人以上にも及ぶ患者を治療しているのです。
タービン博士が目指しているのは、人の役に立ち、誠実であり、また思いやりを持つことです。彼の仕事は自分自身を探求する旅なのです。彼にとってのゴールは誠実に優れた医療機関を創造すること、またその過程にある努力を楽しむことです。
「発展途上国で失明してしまった人々の90%は、仕事に就くこともできず、さらに、健康な人と比べ、寿命が1/3になってしまいます。ヒマラヤ地方での失明は死刑宣告を受けるに等しいのです。」
経歴:
*ジェフリー・タービン博士は、ユタ州立大学 ジョンモラン・アイ・センターで眼科学の教授を務めています。彼は地元の眼科学コミュニティーと米国眼科学会でリーダーを務めています。
*医学博士のジェフリー・タービンは、イェール大学に学んだのち、オックスフォード大学で修士号を取得、さらにハーバード大学で医学博士号を取得しました。
*彼はエベレストで最後まで征服されずに残っていた東壁の登攀に初めて成功しただけでなく、初めてエベレスト登頂に成功した眼科医となりました。
*タービン博士は4人目の七大陸最高峰登頂達成者です。
*タービンは、同僚のサンダク・リュイトとともに、1995年にヒマラヤ白内障プロジェクトに参加しました。それ以来二人の医師は、治癒の可能性がある失明を、数時間の治療、かつ低価格で行える画期的な手術方法を完成させました。一回の治療にかかるコストは眼内レンズを含め12ドルであり、ほかの薬と比較してもコストパフォーマンスの高い治療方法を確立したのです。
*ヒマラヤ白内障プロジェクトが念頭に置いているのは、「人道主義」「高品質」「革新的」「直接の影響」「低価格」「複製」の6原則を基本にした治療活動の展開です。 HCPは技術トレーニングにより200名以上の医師に技術提供しています。毎年2万人以上を診察し、1万2000人から1万5000人の患者を治療しています。
*2009年にエチオピアでの8日間に及ぶ遠征は、『ナショナル・ジオグラフィック』にも取り上げられ、タービン医師とそのチームは、その間に900回もの手術を行いました。
*2009年には、ダライラマによりアンサング・ヒーローズ・オブ・コンパッション・アワードに選ばれている。
*また2008年には、彼の国際的な人道支援活動が認められ、アメリカ眼科学会から賞を受賞している。